書評コンテスト

第2回図書館書評コンテスト 選考結果発表

   このたび明治大学では、学生の皆さんが読書にいっそう興味を持って、積極的に図書館を 活用してくださることを目的として、「第2回明治大学図書館書評コンテスト」の募集 を行いました。書評コンテスト選考委員会による厳正なる審査の結果、多数の応募作品の中から 次の12作品が選定されました。

最優秀賞
郷津正(文学部)   堀辰雄『風立ちぬ 美しい村』, 新潮社         書評
優秀賞(2編)
堀江貴志(法学部) 川端康成『眠れる美女』, 新潮社 書評
三浦直人(文学部) 網野義彦『古文書返却の旅』, 中央公論新社 書評
特別賞(3編)
紀伊國屋書店賞
羽生真志(文学部) 灰谷健次郎『兎の目』, 角川書店 書評
三省堂書店賞
小池悠輔(政治経済学部) 岡倉覚三
『茶の本』, 岩波書店
書評
天貝祐樹(情報コミュニケーション学部) 石川拓治
『奇跡のリンゴ』, 幻冬舎
書評
丸善賞
栗田千尋(文学部) 梨木香歩『家守綺譚』, 新潮社 書評
佳作(5編)
田中匠(経営学研究科) 本田由紀『軋む社会』, 双風舎 書評
米長洋和(国際日本学部) 筒井康隆『天狗の落し文』, 新潮社 書評
新野孝駿(経営学部) 伊藤一彦『若山牧水歌集』, 岩波書店 書評
清水勇樹(文学研究科) 内田樹『下流志向』, 講談社 書評
成田紗絵(文学部) 桜庭一樹
『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』, 角川書店
書評

講評

書評コンテスト選考委員会委員長
図書館長 金子邦彦(情報コミュニケーション学部教授)

受賞者の皆さん,本日はおめでとうございます。

今回,応募作品は46作品で昨年の1.7倍となり,質の高い作品が揃いました。 その反面で,美辞麗句を並べるだけで,内容が伴わないと思われる文章もありました。 念のために剽窃検索ソフトで全作品を点検した結果,剽窃の疑いがある応募作品は,むろん皆無でした。

受賞作品の選考にあたり,「書評を読んで,その図書を読みたくなるかどうか」を一つのおおきな目安としました。 選考委員会では,各委員から採点にあたっての感想を述べ合いました。作品の評価については, 選考委員の間で意見が分かれるケースもありました。しかし,受賞作品については, 図書館司書有志の仮採点も,選考委員の選考も,上位の得点者については衆目が一致し,各委員の評価はほぼ同じでした。

評価の視点について若干言えば,「内容紹介」,「文章展開」は,適切かどうか。 「読書意欲がわくか」,「大学生が大学生に薦めている内容かどうか」。 「書評を読んで自分でも読みたくなったか,人に薦めたくなるかどうか」などの視点からも適宜チェックされました。 作品全体の紹介ではなく,一つのポイントを取り上げて論評したものが評価されました。 また学生自らの言葉で薦めているもの,感性に訴えかける書評も評価されました。 以上が,評価のポイントに関する所見です。

最優秀賞・優秀賞の選考では,作品の優劣をめぐって熱い議論が交わされました 。皆さん,各委員が本音で議論を戦わせる雰囲気を想像してみてください。このような場面こそ, 書評コンテストの審査風景らしいと感じたところでした。ここでは,やり取りされた意見の詳細は割愛します。 しかし,選考委員の人生観や文学観,教育観にかかわるような白熱した議論の末, みごと最優秀賞に文学部3年の郷津正さんが選考されたわけです。つまり受賞作品の決定は, 単なるポイントの多い少ないだけでなく,総合的な観点からも評価されているわけです。 こうした検討も加味されたことを,ぜひ理解しておいてほしいと思います。

応募作品の全体では,文学作品の書評がもっとも多く,自然科学の分野の作品が少ないという結果になりました。 このように分野的に偏りが見られましたが,3回4回と回を重ねることによって, 分野の広がりが出てくることを期待しています。

ちなみに,図書館主催で「書評の書き方講座」を3キャンパスで実施したところ,多くの受講者がありました。 その受講者の中から,5名が優秀賞・特別賞・佳作を受賞したのは,まったくの偶然とはいえ喜ばしいことです。

受賞作品は,今後ホームページや冊子に掲載しますので,承知してください。 他の学生がこれを読むことで,読書に興味を持ち,来年も優れた応募作品が集まることを期待しています。

おわりに,来賓の方々にはご多忙中にもかかわらずご臨席のうえ,特別賞を授与していただき, まことにありがとうございます。 以上をもちまして,講評といたします。 本日は,ほんとうにおめでとうございます。

ページの上部へ