書評コンテスト

第4回図書館書評コンテスト 選考結果発表

   このたび明治大学では、学生の皆さんが読書にいっそう興味を持って、積極的に図書館を 活用してくださることを目的として、「第4回明治大学図書館書評コンテスト」の募集 を行いました。書評コンテスト選考委員会による厳正なる審査の結果、多数の応募作品の中から 次の12作品が選定されました。

 
最優秀賞(1編)
三浦直人
(文学部)
佐滝剛弘著『国史大辞典を予約した人々』
勁草書房
書評
優秀賞(2編)
高野真志
(理工学研究科
博士前期課程1年)
ヴィクトール・E・フランクル [著] ; 池田香代子訳
『夜と霧』 みすず書房
書評
高田竜太郎
(文学部)
樋口和憲著
『笑いの日本文化 : 「烏滸の者」はどこへ消えたのか?』
東海教育研究所,東海大学出版会
書評
特別賞(4編)
紀伊國屋書店賞
多田憲助
(法学部)
関口義人著『ジプシーを訪ねて』岩波書店 書評
三省堂書店賞
佐藤里香
(法学部)
春木豊著
『動きが心をつくる : 身体心理学への招待 』 講談社
書評
飯塚郷太郎
(法学部)
藤原正彦, 小川洋子著
『世にも美しい数学入門』 バジリコ
書評
丸善株式会社賞
柳井孝太
(文学部)
山田朗, 渡辺賢二, 齋藤一晴著
『登戸研究所から考える戦争と平和』, 芙蓉書房出版
書評
佳作(5編)
折田吉宏
(文学部)
会田雄次著
『アーロン収容所 : 西欧ヒューマニズムの限界』 中央公論社
書評
大木夏子
(文学部)
瀬戸内寂聴著
『美は乱調にあり . 諧調は偽りなり』 新潮社
書評
山田善之
(法学部)
池波正太郎著『剣客商売』
新潮社
書評
古場涼太
(商学部)
辰濃和男著『文章の書き方』
岩波書店
書評
矢部晴果
(商学部)
五十嵐太郎著
『美しい都市・醜い都市 : 現代景観論』 中央公論新社
書評

講評

書評コンテスト選考委員会委員長
図書館長 金子邦彦(情報コミュニケーション学部教授)



明治大学図書館書評コンテストは,今回で4回目となりました。

前回に比べて応募点数は若干少ないものの,熱意が感じられる良好な作品が多く集まったことは,入選作品の選考にあたる上で,たいへん嬉しく思いました。 図書館がおこなう読書推進イベントの一つとして,継続してゆく意義をあらためて実感することができました。 講評にあたり,選考部会における各委員を代弁する形で,次のような意見があったことを紹介します。

まず,応募作品全体の印象については,次のような指摘がありました。
  • 応募者は,みなまじめに取り組んでいる印象を受けた。
  • 書評コンテストは読書推進を目的としているので,書評が書けるほど読書をしただけでも学生をほめるべきかもしれない。採点にあたり,軸をどこに置くか迷いがあったが,全体として辛口の採点になった。
  • 中には,自分の文体をすでに獲得したと思われる優れた書き手もいたが,書評の形式として十分でない点が見られたため,点数を低くした作品もあった。
  • 「取り上げられた本を実際に読みたくなった」とか,「書評としての体裁を備えている」作品を選定の基準とした。
  • 新聞の書評欄に掲載されそうな高いレベルの作品から,陳腐な言い回しをふくむ作品までさまざまだった。
  • 文章に手慣れているという印象を受ける作品があった。

年々,本の内容理解,表現の工夫,主張の記述力に富んだ作品が,増加しているようにあらためて感じられました。 他方で,応募作品の中に,もう一歩踏み込んで工夫してほしかった部分があったようにも思われました。 選考部会では,評価のポイント,評価の視点について,つぎのような意見があったことも率直に報告しておきたいと思います。
  • 書評は,要約とは異なることを理解してほしいと感じた。
  • 書評対象作品の単なる紹介になっているものがあった。
  • 文字変換ミスが2つ以上ある作品は零点とした。ただし,全体としてこのようなミスは,昨年度より少なくなっていると感じた。
  • 感想文プラスおすすめの言葉というセットで成り立っている作品が多い。
  • 書評は,単なるおすすめではない。セールストークの意図を含んだ書評を安易にまねることなく,自分の言葉で本を評価してほしい。
  • 3年生以上は,自らの専門性を背景に文章を書いてほしい。
  • なんとなく選んだ本でなく,選びぬいた図書の書評に対して好感を覚えた。
  • わずかな表現であっても,できればもっと工夫が欲しかった。
  • 昨年度よりも,「作家論」が多かったように感じられた。
  • 文章に手慣れすぎていて,嫌味に感じられる表現もあった。


委員からのこうした指摘は,次回の応募で参考にしていただければ幸いです。  

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